議会活動

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1 子どもの居場所確保と駄菓子屋の存続支援のあり方
  について
2 地域公共交通のリデザインと公共車両優先システムの
  有効性について
3 減災に向けた人づくりと防災教育の理想像について
4 その他


議事録全文

◯梶原英樹君

◯梶原英樹君 京都府議会議員の梶原英樹です。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、子どもの居場所確保と駄菓子屋の存続支援の在り方について質問させていただきます。
 皆様、駄菓子屋さんはお好きでしょうか。老若男女問わず誰もが、子どものときには駄菓子屋に通い、小さいときの出来事の記憶には駄菓子屋がセットで残っているのではないでしょうか。西脇知事はどんなおやつが好きでしょうか。私は「糸引き飴」「よっちゃんいか」「ふ菓子」「もろこし輪太郎」が好きで、放課後など毎日のように通っていました。野球で悔しい思いをして泣いている私に、駄菓子屋のおじいさん、おばあさんが駄菓子をくれてなぐさめてくれたことは、昨日のことのように覚えています。
 今も昔も、駄菓子屋は地域の子どもたちが集まる場所になっており、駄菓子屋の店主は地域の子どもたちのことをよく知っています。「このおやつとあのおやつを買うと、何ぼでしょう」「買い過ぎたらあかんで」「友達と仲よく」など子どもに声をかけ、いわば子どもたちの教育の役割も果たしてきましたし、「最近、あの子見ないな、元気ないな」「あの子とけんかしてるんか」などと子どもの様子がおかしいときや、いじめの前兆を捉えるなど、一つの見守りの役割を果たしてきたのではないでしょうか。
 初めて自分がお金を使う瞬間、お金の意味・価値、算数が必要な理由、親以外との大人の接点、他人との出会い・つながりをはじめ、駄菓子屋は、我々の人生で最初の社会の接点だったのではないでしょうか。スーパーや大型ショッピングセンターでお菓子を買うのとは意味が違うのであります。
 しかし、社会的意義のある駄菓子屋は今、大ピンチで閉店が相次いでいます。私が小さいときに通っていた「ニシムラ」さん、息子と娘がかよっていた「かわつら」さんも最近閉店し、私が住む山科区内では、ほとんど駄菓子屋がなくなってしまいました。前述した「ニシムラ」さん、「かわつら」さんに閉店した理由を尋ねてみたところ、「子どもたちのためにも続けたかったが、年を重ねてしまった」「子どもが多かったときには何とか生計をやりくりできたが、利益は世間が思うような数字ではない」「コロナ禍で地蔵盆や地域行事がなくなり、受注が大幅に減った」などとおっしゃっていました。
 しかし、ニーズはあります。山科区内では、前述した「ニシムラ」さんが閉店したことを寂しく思った中学1年生の佐野心勇(しゆう)さんが「ニシムラ」さんと師弟関係を結び、指導を受けながら復活出店イベントを開催したところ、多くの子どもが駆けつけてあっという間に完売。買いに来た小学生男児は、「これが35円?安過ぎ。これが昭和か」と言いながら駄菓子屋文化を堪能しており、親も子も誰もが幸せな姿で帰っていったのが印象的でありました。
 そこでお尋ねいたします。
 近年は、地域社会のつながりが希薄になり、子どもの見守りが難しくなる中で孤立感を抱える子どもが増え、犯罪に巻き込まれたり、親も孤独になって虐待につながるなど、様々な課題が生じているのではないかと感じています。そのような今だからこそ、駄菓子屋のような存在が重要になっていると感じる一方、少子化や経済状況の変化で、駄菓子屋の数も大幅に減り継続が困難になっています。
 子どもたちにとっても、近所の駄菓子屋さんは大人の見守りがある中で放課後に安心して子どもと過ごせる居場所になっていったのではないかと考えますが、駄菓子屋の減少により子どもたちの居場所が失われていると感じます。
 そのような中で、地域における子どもたちの見守りに向けては、京都府が実施している「きょうとこどもの城づくり事業」において、先ほど田中美貴子議員からの御質問の御答弁にもありましたとおり、「子ども食堂」への支援などが進められていますが、駄菓子屋が果たしてきたような、地域で子育てを見守る役割といった観点も踏まえ、子育て環境の充実を進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 また、少子化による客数の減少や物価高騰等により厳しい状況になっている駄菓子屋の経営に対する支援も必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。御所見をお聞かせください。
 まずはここまでお願いいたします。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(荒巻隆三君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 梶原議員の御質問にお答えいたします。
 子どもの居場所確保と駄菓子屋の存続支援の在り方についてでございます。
 駄菓子屋につきましては、私も小さい頃によく通いましたが、好きな駄菓子を購入するだけでなく、友人同士や店主の方との会話や遊びを楽しんでいたものと記憶しております。議員御指摘のとおり、駄菓子屋は地域において子どもの居場所や見守りの機能を果たしてきたものと認識をしております。
 現在では、少子化や地域のつながりの希薄化の影響により、駄菓子屋などの子どもが自由に遊び、過ごせる場所が減少しており、社会全体で子どもの居場所づくりの取組を進めることが重要だと考えております。
 このため、京都府におきましては、「きょうとこどもの城づくり事業」を実施し、子どもの居場所や「子ども食堂」を実施しているNPOなどを支援しており、令和6年度末には166か所に拡大するなど着実に支援の輪が広がっております。
 また、支援内容につきましても、幅広い地域の子どもや高齢者の多世代交流が行われたり、ダンス教室や絵画の制作を通じた交流や学習支援が実施されたりするなど、多様な居場所が提供されてきており、子どもたちを地域の大人が見守り安心して過ごすことができる場所として機能しております。
 一方で、地域によって箇所数にばらつきがあり、身近な地域で利用できない子どもがいることや地域によって求められる居場所の役割が異なることに配慮しながら整備を進める必要があることなどが課題として挙げられております。
 こうした課題に対応するため、京都府におきましては、市町村と連携して府内全域で多様な「こどもの城」の設置を促進することとしておりまして、市町村長を対象にしたトップセミナーや市町村との意見交換会を開催し、改めて理解を深めていただいたところでございます。
 今後とも市町村や地域の実施団体と連携して「こどもの城」の取組を進め、全ての子どもの健やかな成長を社会全体で支える「子育て環境日本一・京都」の実現に取り組んでまいりたいと考えております。
 その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。

◯商工労働観光部長(上林秀行君)

◯議長(荒巻隆三君) 上林商工労働観光部長。
   〔商工労働観光部長上林秀行君登壇〕

◯商工労働観光部長(上林秀行君) 駄菓子屋への経営支援についてでございます。
 駄菓子屋は、子ども同士や世代間のつながりを育む存在として重要な役割を果たしてきました。近年、子どもの減少や店主の高齢化、駄菓子を買える場所の多様化などにより、全国における駄菓子屋等の菓子小売業を営む個人店舗は、1970年代の約13万から10分の1以下に減少しております。店主や問屋からは、「駄菓子を1個売っても数円の利益しか出ない」「納品先のほとんどが駄菓子の販売以外に別の本業を営んでいる」といった声もお聞きしております。
 一方、老舗酒店が「子どもの笑顔が見たい」との思いで駄菓子コーナーを拡充したことで、昼は子どもの交流の場、夜は大人が駄菓子でお酒を楽しむ場としてにぎわっている事例、京都への移住者が、地域住民の駄菓子屋を残したいという思いから駄菓子屋を開店し、昭和を懐かしむ大人にも人気を集めている事例なども生まれています。いずれも、経営者の思いが地域の人に愛される店づくりにつながっており、経営支援の大きなヒントになるものと考えています。
 地域で愛される駄菓子屋の継続発展に向けて、お店の強みを再認識することで業績向上につなげる「知恵の経営」の活用や、商店街のハロウィンイベントとの連携などを通じ、経営支援に取り組んでまいりたいと考えております。

◯梶原英樹君

◯議長(荒巻隆三君) 梶原英樹議員。
   〔梶原英樹君登壇〕

梶原英樹君 御丁寧な御答弁、ありがとうございました。
 この質問をするに当たり、先ほど紹介させていただいた「かわつら」の店主だったお母さんと調整をしてこの質問を作り上げたんですけれども、実は残念ながら先月お亡くなりになられてしまいました。体調が悪い日も地域の子どもを思い、毎日お店に立ち続けていらっしゃいました。御遺族の方からは、「100円にも満たないお菓子に色濃い思い出を残す駄菓子屋文化のすばらしさを今の時代だからこそ伝えてほしい」と伝言を承っております。
 今回は健康福祉、商工関係から御答弁をいただいたと思いますが、駄菓子屋文化は総合政策や文化生活の分野にもわたると思います。「こどもの城」を守るためにも、広げるためにも、例えば地域交響プロジェクト交付金や「こどもの城事業」の助成金の事業例に、駄菓子屋という言葉を加えることも御検討いただきたいと思います。
 また、雑貨屋、不動産屋、喫茶店など空きスペースを活用するもよし、定年退職をされた方と空き家をマッチングさせる仕掛けもよし、「子ども食堂」を有効活用するもよし、いずれにしても駄菓子屋文化を社会に戻す、子どもの居場所を守る取組をぜひお願い申し上げたいと思います。知事がお好きな駄菓子は、また今度何かの機会で教えていただきたいと思います。
 それでは、次に、地域公共交通のリ・デザインと公共交通優先システムの有効性について質問をいたします。
 公共交通についてですが、御承知のとおり、コロナ禍のダメージや、ドライバーの労働時間に上限が課されることで生じる、いわゆる「2024年問題」も影響し、バス運転手不足は深刻化し、バス路線の減便や廃線が続いています。また、整備士不足の事態も各事業所で相次ぎ、「ぎりぎりの状態で運行を余儀なくされている」という声も、全日本自治団体労働組合をはじめ大変多くの団体から耳にするようになりました。最も大切である安全輸送にひびが入ってきたと言える状況ではないでしょうか。
 また、関西からも多くの方が訪れる立山黒部アルペンルートに向かう際に乗車する富山地方鉄道も、今年12月末までに沿線自治体からの支援の意思表示がなければ来年11月に廃線する意向を示されました。バスのみならず鉄道路線でもピンチの声を上げる事業者も増え、公共交通に関しては厳しい状況が続いています。
 一方、道路については、京都府内でいえば先ほど御紹介もありましたが白鳥トンネルや鷲峰山(じゅうぶざん)トンネルの開通、そして近い将来には新名神高速道路の開通が予定されているなど、明るい話題が多くあります。
 国の予算に目を向けてみます。道路と鉄道の維持・整備に対する国の支出を比較すると、その差は歴然としており、例えば2025年度の国の当初予算を見ると、その構図がより明確になります。国土交通省の鉄道局関係予算では、事業費で約3,528億円であり、そのうちの75%である2,658億円は整備新幹線の事業費に充てられています。つまり、鉄道の整備に使えるのは残りの約870億円に過ぎず、これは鉄道ネットワーク全体の維持・向上を図るにはあまりにも少ないのではないでしょうか。
 対して同年度の道路関係予算は5兆1,061億円で、鉄道関係予算の実に14倍以上に相当し、道路ネットワークの拡充や維持管理に国が重点的に予算を配分していることが見て取れます。
 そこでお尋ねいたします。
 道路は公共財と位置づけられ、税金で整備・維持されています。それに対して鉄道やバスは、公共性が高いにもかかわらず各社が自費で運営するのが当然とされてきましたが、前述したように限界を迎え、社会全体でリ・デザインが求められています。
 京都府においては、地域公共交通ネットワークの維持・確保のために鉄道整備等への支援や生活交通バスの路線維持費への支援に加え、公共交通の人材確保対策事業にも取り組んでいただいているところですが、現在の公共交通が抱える課題についてどのように考えているのでしょうか。
 また、地域公共交通の維持には施策のさらなる充実が必要であり、予算も含めてリ・デザインの必要があると考えますが、御所見をお聞かせください。
 続いて、警察本部長に、路線バスの定時運転性を確保するためのPTPS(公共車両優先システム)についてお尋ねいたします。
 警察が所管をしている公共車両優先システムですが、バスなどの公共車両が優先的に通行できるように支援するシステムで、信号機の優先制御のみならず、バス走行レーンで違法走行をしている車両への警告などを行う装置であり、京都府内では平成13年から運用が開始され、北大路バスターミナルから西大路四条、西大路四条から九条車庫、北大路バスターミナルから河原町御池で導入されています。
 公共車両優先システムは他府県でも導入され、例えば千葉県では、バスの平均旅行時間を比較すると運用後は大幅に旅行時間が短縮し定時性が大きく向上しており、バスの利便性は向上につながっていると耳にしますが、京都市内のバスは碁盤目状の道路を走るため、どちらかを青にすると当然片方が赤になるため、効果が本当にあるのか疑問に感じております。
 そこでお尋ねいたします。
 公共車両優先システムの効果については、どのように把握されていますか。年間の維持費も含めてどれほどの経費を要するのか、コストパフォーマンスも含めてどのように感じておられるのかも御所見をお聞かせください。
 次に、減災に向けた人づくりと防災教育の理想像についてお尋ねいたします。
 8月26日に安心・安全な暮らしに関する特別委員会視察で、日本大学危機管理学部にて減災教育の取組について学んでまいりました。視察が始まるやいなや、「今すぐ頭を守って」とNPO法人減災教育普及協会の江夏理事長がおっしゃられ、私はすぐさまダンゴムシのポーズを取りました。「それで本当にいいんですか」と江夏理事長は話を続けました。
 頭を守ってうずくまる、通称ダンゴムシのポーズと呼ばれるアクションは、現在、全国的に広く普及しています。しかし、実際にダンゴムシのポーズをすればすぐに分かると思いますが、これでは顔が下向きになるため、迫りくる危険を見極めることができず、重い天井が落ちてきたら一瞬にして命が奪われてしまう可能性があります。
 江夏理事長いわく、「東日本大震災以降、全国的に避難訓練の回数は増えているものの、想定される災害に合っていない訓練を行っている保育・教育施設がとても多い。多くの災害は、スピードより間違えないことが重要。訓練でやっていることしか本番ではできない。だからこそ、訓練の重要なポイントは、本番にできるだけ近い状態を想定すること。東日本大震災の際に、宮城県石巻市の大川小学校で起きた悲劇もこの一例。被害を見定め、起こる危険事象に合った訓練に変えていかなければならない」と語られていました。
 また、同視察に同席されていた日本大学危機管理学部秦康範(はたやすのり)教授からは、「学校の避難訓練では、『何分何秒かかった』『私語をしなかった』などが評価されるが、大地震ではまず『地震だ』と周囲に知らせ、揺れが収まったら『大丈夫か』と声をかけ合うことが大切」「すぐ校庭に集まるのは火災時の対応であり、地震では状況を見てから行動する必要がある。押さない、走らない、しゃべらない、戻らない、低学年優先の意味で有名な標語である『おはしもて』の約束事は、火災を想定した標語であり、実は地震のための標語ではない。これまでの防災教育には科学的根拠が弱いものが多く、より現実に合った訓練が求められている」とおっしゃっていました。
 そこでお尋ねいたします。
 第四次京都府戦略的地震防災対策指針及び同推進プランにおいて、減災目標に「ハード・ソフト一体的な地震防災対策を推進するとともに、被害者の命と健康を守るきめ細やかな対策により被害を最小化し、死者ゼロを目指す」、対策の5つ柱の中に「地震による被害を軽減する人づくり」と書いてありますが、現在、本府が進めている人づくりについては、どのような思いを持ち、どのようなことを理想と考え、どのような人づくりを目指しているのか、お教えください。
 また、江夏理事長や秦(はた)教授が、「実際の災害時に自分で行動する力が養えるように、実際の被害を想定し状況に応じた正しい判断と行動を促すことを目指すことが重要ではないか」「リスクアセスメントに基づき、参加者は、主体的に考え行動する力を身に付ける訓練で得た知識や経験を、いざという時に生かすことができる教育が今こそ必要ではないか」とおっしゃっており、まさに防災教育に必要な視点だと考えますが、本府のお考えをお聞かせください。

◯建設交通部長(石井宏明君)

◯議長(荒巻隆三君) 石井建設交通部長。
   〔建設交通部長石井宏明君登壇〕

◯建設交通部長(石井宏明君) 地域公共交通が抱える課題についてでございます。
 人口減少に伴う利用者の減少による交通事業者の経営環境の悪化、バス運転士をはじめとする人材不足の深刻化などにより、地域公共交通を取り巻く環境は非常に厳しく、交通事業者の経営努力や従来のバス路線の運行経費への支援のみでは、地域の公共交通ネットワークを維持していくことが困難な状況となってきております。
 このため、地域公共交通の持続可能性や利便性を高め、地域の移動手段を確保していくためには、交通事業者のみに頼るのではなく、行政や関係者が連携・協働してスクールバスへの一般客の乗り合わせ、デマンド交通の導入など地域の輸送資源を効率的に活用する地域公共交通のリ・デザインを進めていく必要があると考えております。
 次に、施策のさらなる充実についてでございます。
 地域公共交通は、地域の生活、経済活動を支える社会資本であることから、令和5年度には国におきまして社会資本整備総合交付金の基幹事業に地域公共交通再構築事業が追加され、地域公共交通の施設整備に対する支援が拡充されたところでございます。
 また、今年5月には国の「『交通空白』解消本部」におきまして、財政支援、制度構築等あらゆるツールの活用強化を図り「交通空白」解消に向けた総合的な後押しを実施していくとの方針が示され、市町村等が導入するデマンド交通への支援が実施されているところでございます。
 京都府といたしましても、令和5年度から地域公共交通に関する予算を地域交通総合対策費として再編し、鉄道輸送の安全性・安定性の確保、バス路線の維持、地域の輸送資源や新技術を活用した移動手段の確保、人材確保や生産性向上などの取組に対する支援を総合的に進めるとともに、予算の拡充も図っているところでございます。
 一方で、路線バスにおきましては、運転士不足を原因とする路線廃止が拡大していることから、財政支援だけでなく、大型自動車免許を保有する消防職員を定年退職後、バス運転士として活用する取組なども進めているところでございます。
 京都府といたしましては、引き続き国に対して必要な支援制度の充実と財源確保を要望するとともに、国や市町村と連携し関係業界との垣根を越えた人材確保に取り組むことなどにより、地域公共交通のリ・デザインを進めてまいりたいと考えております。

◯警察本部長(吉越清人君)

◯議長(荒巻隆三君) 吉越警察本部長。
   〔警察本部長吉越清人君登壇〕

◯警察本部長(吉越清人君) 梶原議員の御質問にお答えいたします。
 公共車両優先システム、いわゆるPTPSについてでございます。
 PTPSは、信号制御により路線バスなどの公共車両を優先的に通行させることで公共交通の利便性向上と交通の円滑化などを目的とするシステムであり、京都府においては、議員からも御紹介のありましたとおり、平成13年に北大路バスターミナルから西大路四条に導入し、現在は、京都市内中心部の路線バス運行区間のうち特に主要な3区間で運用をしております。
 PTPSの効果につきましては、運用開始の前後に平均旅行時間の調査を行っており、最大で22.0%、最小で3.5%の短縮効果を確認しております。なお、区間ごとの効果の大小については、道路環境のほか交差道路の交通量などが影響しているものと考えております。
 次に、PTPSの運用に要する経費については、通信回線料及び保守点検費として、年間約1,900万円を支出しております。
 PTPS導入の目的は、京都市内の重要な移動手段の一つである路線バスの定時性を確保するとともに、路線バスの利用を促進して交通量を減少させるなど、交通の円滑化を図ることにあります。
 府警察といたしましては、安全で円滑な道路交通環境の実現に向けて引き続き、PTPSを適切に運用してまいりたいと考えております。

◯危機管理監(南本尚司君)

◯議長(荒巻隆三君) 南本危機管理監。
   〔危機管理監南本尚司君登壇〕

◯危機管理監(南本尚司君) 減災に向けた人づくりと防災教育の理想像についてでございます。
 近年、人口減少や高齢化が進展し地域防災の担い手が不足している中、防災教育の充実を図り、地域の防災力を向上させていくことが重要だと考えております。
 そのため、平時から住民一人一人の防災意識の向上と知識の習得を図り、自助の力を高めるとともに、災害発生時にはそれぞれが地域防災の担い手として共助の力の中心となる防災人材の育成が必要であると考えております。
 また、本年5月に策定した第四次京都府戦略的地震防災対策指針及び同推進プランにおきましては、「地震による被害を軽減する人づくり」を対策の5つの柱の一つに掲げ、自助、共助と公助が連携し合う社会を構築することが重要としております。
 令和6年能登半島地震におきましては、高齢者が多い避難所におきまして、避難者である高校生が自主的に物資の運搬や仕分けを手伝うなど地域住民同士が助け合い、避難所の運営を支える大きな力となった事例がありました。
 このように、住民一人一人が災害を自分ごととして捉え、地域の一員として助け合うこと、支え合うことが重要であることから、京都府といたしましては、市町村や関係機関と連携し、学校における防災教育や地域防災のリーダーとなる防災士の養成など、主体的に行動できる人材の育成に取り組んでいるところでございます。
 次に、防災教育の在り方についてでございます。
 住民自らが自然災害から身を守るためには、実際の災害を想定した訓練など、状況に応じた正しい判断を行い主体的な行動を取れるようにする防災教育により、自助の力を高めることが必要であると考えております。
 そのため、京都府におきましては、教育委員会や市町村、消防などと連携し、小学生向けの防災ハンドブックの作成と普及、中学生向けの出前講座の実施、高校生向けの防災教育プログラムの展開など、防災教育の充実に取り組んでいるところでございます。
 また、京都府総合防災訓練におきまして、地域住民に加え高校生や大学生、京都府が養成した防災士にも参加していただき、避難訓練や避難所運営訓練を行うなど、訓練参加者が得た知識や経験を災害発生時に最大限発揮できるよう取り組んでいるところでございます。
 引き続き、国や市町村、関係機関と連携し、実際の災害を想定した訓練を重ね、京都府の将来を担う地域防災の担い手の育成を図ることにより、災害に強い京都づくりを進めてまいりたいと考えております。

◯梶原英樹君

◯議長(荒巻隆三君) 梶原英樹議員。
   〔梶原英樹君登壇〕

◯梶原英樹君 御答弁、ありがとうございました。
 公共交通のリ・デザインは待ったなしの課題だと思います。MaaS(マース)などデジタル技術を実装する交通DXや交通空白地帯の解消をするためにも、先ほどお話がありましたスクールバスや通院バスの連携・協働を果たすためにも、予算や部内の人員もリ・デザインを推し進めていただきますようお願い申し上げます。また、「このままでは安全に影響が出てきてしまう」との声を大変多く耳にしています。安全は0番目でありますので、ぜひ対策をお願い申し上げたいと思います。
 公共車両優先システムについてですが、そのシステムがあれば定時運転性も向上しますし、利便性が増すということは理解できていますけれども、「他路線に遅延が発生したり、数本しか効果がなければ、その予算分を直接事業者に回すほうがいいのではないか」という声も耳にしましたので質問をさせていただきました。
 効果がしっかりあるようなので、引き続き公共車両優先システムについては、新技術にも目を向けるとともに、公共交通事業者と連携を行いながら警察本部からも「公共交通をしっかり守っていくんだ」という気持ちで取り組んでいただきますようにお願い申し上げます。
 減災に向けた防災教育と人づくりについてでありますが、実は午前中に江夏理事長からメールをいただきました。そのメールの内容を紹介させていただきますが、「一番の問題は多くの京都府民が、想定を知らずに備えた気になっているということ。京都で死者ゼロを目指すなら、どの災害でどのくらいの死者が出るかを京都府民が分かっておくことが重要だ。今こそ、京都の減災戦略として、古きよき文化を守りながら、減災教育のアップデートで命を守ることが重要。教育のアップデートは、保育・教育施設のように現在の子どもに行っているだけではなく、当然ながら大人のアップデートも必要で、加えて観光都市京都ならではの外国人向け防災・減災教育プログラムを世界に発信するというのもいいかもしれない」というメッセージをいただきました。
 様々に取組はされていると先ほど御答弁で理解はしておりますけれども、このアップデートという言葉にこだわっていただいて、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 想定はされているのに、我々府民が何が起こるか分かっていないのにやることだけは決まっている、こんな防災では、京都の未来は守れないと思いますので、引き続き教育や訓練のアップデートをお願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。